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キメツ学園ー未来編【鬼滅の刃】

第51章 大正“浪漫”ー参ー


その部屋から外に出ると、ガラスが飛んできた。

初日、私は任務で外に出なくてはならなかった。


「南西の方角だ。行けるか。」

「ええ。」


私は刀を持った。


「もちろんです。」




































普段は私一人しかいないので鬼の対策なんてしていない。
行冥からもらった藤の香をたいて屋敷を飛び出した。


「……ガラス!!鬼はどこですか!?」


空に叫ぶ。ガラスが高度を落として私と並ぶ。


「もうとっくに鬼のいる地点に到着しているっ!!」

「気配も何も感じない…!!」


手練れなのか、私は辺りにを警戒した。

感じたのは馴染みのあるものだった。


「おい!誰かいるぞ!!」

「ガラスッダメです!!彼の担当地区に……!!」


と、言う前に。

激しく風が吹いた。
ぶわっと吹き付けるそれに思わず目を閉じる。


「何してやがる」


ギラギラとした眼光が私を捉える。

ガラスが慌てて戻ってくる。


「俺の担当地区だァ。あんたらは入ってくんな。」


顔の傷。

間違いない。


不死川くんだ。


「………。行きましょう、ガラス。」

「あ!?良いのかよ!?」

「…彼が鬼を逃がすはずありませんから。」


私はクルリと背を向けた。


「は?鬼?鬼がいるのか。」

「え、見てないんですか?」


背を向けるのをやめて振り返った。


「鬼が姿を消した。遥か後方にいるはずだった。隊士一名が負傷。隠が回収した。」

「でもどこにも姿が見えなくて、走ってたらここまで来てしまったのです。」

「……逃がしたってことかァ?」


不死川くんが顔をしかめる。


「まあ、目撃情報もあてにならないしな。」

「外れることもありますよね。久しぶりに本気出しちゃいましょう!」


私はスッと目を閉じて息を吸い込んだ。
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