第39章 大雨
次の日。
スマホの目覚ましを止めようとしたが、私が止める前に止まった。
「………何してるの…?」
「おはよォ」
「いや何してるの?」
私のソファベッドになぜか実弥が寝ていた。
私のお腹の上に手を置いて、まるで添い寝をするように。相変わらずお腹好きだなお前。
「こうしてちょっと早起きして潜り込めばお前の寝顔見れるかと思ってよォ」
「は…?えっ!ずっといたの!?」
「三十分くらい前からな。」
実弥がさらっと答える。
いつもより起きる時間はやいけど大丈夫か…?まあでも、実弥って寝るのはやいし…。
「ええ、変な寝言とか言ってなかった?」
「いや?」
実弥が優しい笑顔で言う。
「…だから、その笑顔はやめてください……」
「あァ?わかんねえなァ?」
「わかってやってんでしょって!!!」
相変わらず、私はこの笑顔に弱いらしい。