第6章 陰鬱
蜜璃と実弥って、何で仲良いんだろ。何か接点があるのかもしれないけど。
大学に入学した頃、私に実弥と付き合っているのかと連絡がきた。無理に言いふらすことはしないが、聞かれれば言うようにしていたので素直に答えた。
それからというもの蜜璃はけっこう話題に出してきた。
別に不快というわけじゃない。でも、こんなに純粋な瞳でわくわくして聞かれるほどの出来事が私達にはないのでめちゃめちゃ申し訳なくなる。ごめん蜜璃。私達は別にイチャイチャするような付き合いはしていないんだ。
「不死川さんって格好いいですよね、すごくわかります!先輩もすごくすごく可愛いし、私羨ましくって。そんな二人が付き合ってるなんて、ドキドキしちゃう。」
きゃっと蜜璃は頬を赤く染めた。
「うー…ん……でも話すようなことは…」
「何かときめくようなことはないんですか?」
「えー…。」
私は必死に捻り出した。
「す、好きよって言ったら真っ赤になるところとか!」
「きゃーっ!!不死川さんも先輩も可愛い!」
…可愛いのか?これ可愛いのか?
まあ蜜璃が喜んでくれたなら良かった。