第37章 再構築
ハルナちゃんに背中を押され、ラジコンを飛ばしていると言う男子三人の所へ向かった。
ちょうどラジコンを回収していたところで、三人が私に気づいた。
しばらく固まって、三人は言った。
「え、誰?」
「あらまぁ、すごいわねハルナちゃん…」
「まるで別人ではありませんか!」
どうしよう。喜んで良いのか喜ばない方がいいのか。
「実弥クン、ショック死するんじゃない?」
「あり得るわね…ここまで化けるとは思わなかった…!!」
何やらまだこそこそしているが、そろそろ出発する時間なので私は家の中に戻って用意をした。
プロフェッショナルのお方々はちゃんとお見送りしてお帰りいただきました。
春風さんを含めて三人とも、『対価はデート内容の報告でいい』とめちゃくちゃ業務的なことを言ってきたので、不思議に思いながらも頷いた。
私と春風さんは車に乗り込み、あのマンションへと向かった。久しぶりの帰宅だな。
「家に帰るのって、荷物置くためみたいです。実弥からメッセージ来てました。あと、おはぎに顔を見せろって。」
「おはぎ?」
「あ、猫の名前です。飼ってるんです。」
私が言うと、彼はにこりと笑った。
「そうですか、そういえばあなたを迎えに行ったときにいましたね。実弥くんとそっくりな顔をしていました。」
「!ですよね、実弥と並んで寝てるところとか可愛くて、思わず連写しました!」
「あっはっは、あなた、黙ってそんなことばかりして怒られてるんでしょう。楽しそうですね。」
全て図星で、私は言わなきゃ良かったと反省した。