• テキストサイズ

キメツ学園ー未来編【鬼滅の刃】

第29章 出会い


「このまま警察に行ってもいいんだぞ!!」


その一言が決定打だったのか、青い顔になった。


「あ、あの」


何も言わなくなったところで私はやっと声を出すことができた。


「私の写真、全部ここで消してもらってもいいですか…」

「わ、わかった!!ほら、これで消えたから!!」


彼は少し操作した後にスマホを見せてきた。どこを見ても私の写真はなく、ほっと安心した。


「もう二度と、やめてくださいね。」

「あ、ああ。」

「あと、警察とかはいいので一発お見舞いしても?」


私が拳を握って言うと、彼はぎゅっと目をつぶった。


「誰があんたなんかと付き合うか!タイプじゃないっての!!」

「ぐうっ!!!!!!!!」


渾身の右ストレートを喰らわせると、再び地面に倒れ、さっさと走り去っていった。


「わあ、やりますねえお姉さん!!」


私を助けてくれた男の子はにこりと笑った。

…学生だろうか。若い子に助けてもらっちゃった。


「い、いえ…そのう、お恥ずかしいところを…」

「いや、よかったです!!」


なんていい子なんだろう…。


「家ここから遠いですか?近いですか?送りますけど。」

「近い…遠い…??」


私はあたりを見渡した。


「………ちょーっと…わからないというか」


人の良さそうな少年は、真っ暗な夜の月に照らされたままキョトンとした。

その左目の下には、二本の傷がはっきりと見えた。
/ 539ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp