第2章 欲求不満な女
首筋から鎖骨、胸まで有栖川さんの唇が降りてくる。その生暖かく湿った柔らかい感触が、堪らない。
やがて唇が胸の膨らみの先端まで来ると、ぱくっと咥えられた。
「あっ、だめえっ」
「咥えただけでそんな反応してたら、最後まで持たねえんじゃないか」
ふっ、と有栖川さんの笑う息がかかる。年下なのに、こんな余裕があるなんて悔しい……!
でも、もう片方の胸の膨らみの先端を、指の腹でこねくりまわされると、私はたちまち理性を失っていく。もっと、もっとと気持ちが高ぶって、腰が浮いてしまう。
「気持ち良さそうな顔して、堪んねえ」
何度も執拗に膨らみを攻められ、時折吸い上げるじゅるっ、という淫靡な音が部屋へと響く。
「あっ、良いっ、もっと……ッ」
膨らみを弄られるだけで達しそうな位、私は敏感になっていた。でも有栖川さんは、達しそうになるとぴたっと動きを止めた。
「そのやらしい顔で、俺のもしゃぶってくれよ」
有栖川さんは自分でズボンと下着を脱ぎ捨てると、私の体を引き起こした。あぐらをかいた状態の有栖川さんは、私の手を引いてソレに触れさせる。
「四つん這いでな」
私は羞恥心を堪え、四つん這いの姿勢になって有栖川さんのソレを口に近づけると、すでに先走りの液が漏れていて、その匂いが鼻をかすめた。私と同い年の元彼のよりも全然大きい。
そっと咥えると、上の方で有栖川さんが小さく息を吐く声が聞こえた。
「んっ、んんッ」
頭を前後させる度に喉を圧迫して、息苦しくなる。何とか手を添えてしごくので精一杯だった。