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【ヒプマイ】素寒貧な男の手懐け方

第2章 欲求不満な女



「っ……んん、ふっ……」


口付けの合間に、有栖川さんは私の耳に唇を当てた。


「はっ、さっき、洗面所に行ったら、寂しいなって声が聞こえた。彼氏と別れて、寂しいんだろ」


少し枯れた声が低く私の鼓膜を揺らし、私の中の熱を燻らせる。


「うっ、それは……」


――こんなはずじゃ、なかった。でも、私の体は熱を持っていて、秘部から蜜が溢れてくるのを感じる。


認めたくないけれど。私は、本当に、欲求不満なのかもしれない。もう彼氏は居ないのだから、やけくそでも一夜限りの遊びでも良い、この疼きを発散させて欲しい。


「寂しいです、この熱を、何とかしてっ……」


その言葉を待っていたかのように、有栖川さんは私の服を乱暴にたくし上げ、ナイトブラも上へとずらす。


「へえ、結構大きいじゃん、美月さんの胸」


ごつごつした手が私の胸を下から胸の膨らみまでつーっと這ってくると、私の背筋がぞくりと震えた。

首筋に有栖川さんの唇が押し当てられ、鈍い痛みと共にいくつか痕をつけられる。


「あっ、ちょっと、そこはっ……」

「いいだろ、別に。もう美月さんは誰のもんでもないだから」


指先が胸の膨らみの先端をぴんっと弾くと、私は思わず腰を浮かせた。


「ああんっ!」

「……可愛い声。そそる」

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