【鬼滅の刃】【不死川実弥】だからこそと言えるように
第15章 人生観
少女が直ぐに結衣ちゃんを追いかけて行った。
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「謝らなきゃ!!」
でも、隊士に恨みを持ってるこの子は本当に謝ろうとしてるのか?
俺はなんとなく後をつけてみた。
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「……」
少女は声をかけるのが少し億劫なのか、行き場の無い手がフラフラと宙を舞っているだけだった。
結衣
『殺し損ねた仇敵を、倒しにでも来たの?』
結衣ちゃんはさっきの事から、やっぱりとんでもなく怒ってる様子だ。
でも、俺にはわかるよ、
もちろん、言われたことに腹が立ってるのもあるけど。
それと同じくらいこの子に同情して悲しくて、
前を向いて欲しくて、怒ってるんだってことも。
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「お姉さん豆がすごいあったの。」
結衣
『刀握ってるだもの、そうでしょ。何?女としてどうなんだ、とでも言いたいの?』
?
「違う!!それぐらい努力して!鬼を倒せるようになって。そんな努力できる人が、心が強い人が!もちろん兄を見殺しなんてしようとしてないし!
きっと私の言葉が、憎いと思うから。」
結衣
『…!?』
結衣ちゃんからは、やっぱり、
今まで助けられなかった人もいるんだろうか、
悔しいって、音がする。
だから、この子はとても儚くても、優しい。
泣きたいような音がするんだ、
でも、泣けないんだ。
結衣ちゃんが強くあれるのはきっと泣かないって決めてるからなんだ。
でも、それって本当に結衣ちゃんは大丈夫なんだろうか?
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「ごめんなさい!本当に、どう謝ったらいいか分からない。」
結衣
『でも、前の任務で実際に間に合わなかったのは事実だよ。
私こそごめんなさい。その時やり場のない悔しさをあなたに向けてしまった』
結衣ちゃんは確かにそう思ってるのかもしれないけど、
やっぱり優しいんだ。
?
「…、!?許して、くれるの?」
結衣
『謝ってくれたから。
私の方こそごめんなさい。丘の上の男の人、少し貴方と似てる。
そして、この、あなたの着てる羽織と同じ模様の羽織を着てたから。』