第14章 これが師範、風柱である。

結衣
『私、いや、朝倉結衣は新田くんの事ちっとも好いてなかったよ。ごめんね、』

新田
「あぁぁぁ！！どうして俺の人生で初めての告白を振るんだッ！！君にだけは、君にだけは、拒んで欲しくなかった！！」


結衣
『ごめんね…』

新田くんには申し訳ないけど、応えられるはずがない。


悲しい色をして彼は消えていった。

実弥
「…早く乗れェ」


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現在胡蝶さんに診てもらっている。


しのぶ
「あら、前回と違って鬼の気配も残ったいませんね。大丈夫だと思いますよ。」

結衣
『え、前回なんともないって』


しのぶ
「…私はちゃんと節子さんにお伝えしたんですが…。"危険があるといけないからしっかりと事実を伝えて注意して見ててください"と」

実弥
「…節子に聞いてみないとなァ」

結衣
『わ、私を心配してくれてたんだと思います！だから！あの！』


反論する私を叱ったのは不死川さんではなく

しのぶ
「いけません。彼女の不注意も少なからず今回の件に影響しています。」

しのぶさんだった。

どうして、そう聞くのは野暮だと思った。


しのぶさんからは私へ慈愛に満ちた色が見える。兄の屋敷で訓練していた頃から、少し怪我をする度兄が連れてくるから、よく診てもらっていた。


きっとしのぶさんは私の事大切にしてくれる人。

だから私は節子さんに申し訳なく思いつつも

結衣
『わかりました。』


黙ってしまった。


私は、節子さんを心のどこかで本当には大切に思えていないらしい。

どうして？？


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今、またなぜかなんともないのに不死川さんにおんぶしてもらって風柱邸に向かっている。



なんだか、不死川さんの背中ってやっぱ安心する。

今回の任務では私が動きやすいように動いてくれて、本当に凄い人なんだと再確認させられた。技術力が特に私よりずば抜けてる。彼のことを荒々しいという人は大勢いるけど、やっぱり剣技はしっかりと鍛え上げられてて、美しいのだ、何もかも、剣技が。