【鬼滅の刃】【不死川実弥】だからこそと言えるように
第10章 分岐点
結衣
『っ……水の呼吸 陸ノ型!ねじれ渦!』
何とか女の子は守れたが、1本切れずに私に攻撃がかかる。
結衣
『ぃ……いっ……た……』
「へへっへ……す、すごぉいだろぉ!おれは!すごいんだぞ!おれは!」
鬼が急に饒舌になった?
「手加減してたのに……女の子は逃げたし……。君、同じ技使えないでしょ?」
結衣
『……』
「でも、手加減したおれ程度なら倒せると思ってたんでしょ?」
結衣
『……っ!』
「やっだなぁ〜。君みたいなのにやられるわけないでしょ?」
そうか、ここが落とし所だったのか。
私は必要だったのかな……?
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実弥side
カナエ
「……不死川くん、何か気配を感じない?」
ちょうど、俺の任務が早めに終わって胡蝶とばったりあって会話をしていたら不穏な気配を感じた。
少し歩いた時、子どもが細い路地裏から出てきた。
カナエ
「かなり焦ってる様子ね、何かあったんだわ!不死川くん、話を聞きに行きましょう?」
実弥
「……あァ」
胡蝶が子どもに声をかける。
カナエ
「お嬢さん……何かあったのかしら?」
子どもは泣きじゃくり、叫びながら話した。
「私、親とはぐれちゃってからね!」
カナエ
「うん」
「一瞬で路地裏に引っ張られちゃったの!」
カナエ
「うん……」
鬼の仕業か。
「そしたら同じくらいの女の子が来てね」
ここで胡蝶も俺も険しい顔をした。
カナエ
「……うん……それで?」
「今、その子が襲ってきた化け物と戦ってるの!お姉ちゃん達!どうにかして!」
カナエ
「……不死川くんお願い出来る?私はこの子を見とかなくちゃ」
実弥
「わかったァ、とっとと行って片付けてくらァ」
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結衣side
「ふふっ……柱が来た……!」
結衣
『……』
柱?なら、この鬼を倒してくれる……。
私が死んでも大丈夫だ……。
あの子も、他の人も死なない。
「えぇー?もう、諦めちゃったのかい?まあ、仕方ないよね。君、明らかに鬼狩りの才能ないじゃないか!」
事実だ……。
「ま、そっちの方が都合良いし、とっとと殺されちゃってくれよ!」