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【鬼滅の刃】【不死川実弥】だからこそと言えるように

第7章 転機




実弥
「風の呼吸 壱ノ型 塵旋風・削ぎッ!!」

凄かった。こう、語彙力を失うほどに。
私が彼に魅入らさせられたのは剣先ではなかった。

重心だ、重心の移動が驚くほどスムーズで……華麗に舞うような……いや、彼の場合は堂々と雄々しく力強く歩を進め……

刀が触れた時、若干反対に力を伸ばすように重心がズレる……。


結衣
『……すごい』

実弥
「……惚けてねェで、とりあえずやってみろォ」

やっぱり、柱はすごい。



この言葉がしっかりを意味をなすような剣技なのだ。

力強く荒々しい技のはずなのに……綺麗に見えるのは

きっと、この風柱さんがそれほど鍛錬を積んだからだろう。

結衣
『あの、私風の呼吸の基礎もやってないので……』

実弥
「御館様からお聞きしている……水の呼吸も全集中の呼吸も見様見真似でやって見せたんだろォ?」

そういえば、そうだった。
見てるうちに、真似をするうちに、教えられるより早くに私が真似しだしただけなのだが……。長い時間をかけたんだが……。
だから、見て1発でできた訳じゃないのだが……。

結衣
『と、とりあえず……構えはこうですか?』

実弥
「あァ……そんで、右のやつに打てェ」

えっと……
頭にイメージを思い浮かべる。先程彼がしていたのはどんなだったか……。威風堂々?意味は知らないがそんな感じだ……。

結衣
『風の呼吸 壱ノ型 塵旋風・削ぎィ!!』

ガヒュンッ!!
ポキッ……


ん?"ポキッ……"?

結衣
『ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!』

義勇
「(刀が折れただけだ、落ち着け)これでは今日は……」

結衣
『お、おおっお兄ちゃん……っ!!ど、どうしよう……?』

実弥
「たまげたなァ……技が出かけたと思えば……刀の振りが甘かったな」

結衣
『それは……私の技量もありますが……。水の呼吸はあらゆる場面にも対応するいわば柔軟性のある呼吸です。対して、風の呼吸は力強く空を斬るしっかりとした芯のある呼吸です。似ても似つかないこちらの呼吸にずっと水を使ってきた私にはとても1度で扱えるようなものでは無いですよ……』

実弥
「……わかってんじゃねェか……。まずは上々、あとは癖を風にするだけだァ」

あれ……?もしかして、ちゃんと見ててくれた……?
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