【鬼滅の刃】【不死川実弥】だからこそと言えるように
第5章 兄と錆兎
鱗滝さん
「正直に言うと……とても信じられんが……。お前の顔と匂い」
そう言えばそうだったな、鱗滝さん鼻が炭治郎みたいにいいんだっけ?
てか私変な顔してた?てか臭い?そりゃねさっき鍛錬したからね。
鱗滝さん
「嘘ではない……とても信じられんが」
と、とりあえず信じて貰えたかな?
結衣
『えっと……まあ、私は私で前世のことはもう吹っ切れてますし、どうしようも無いことなので。お兄ちゃん……?』
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義勇side
俺もずっと疑問に思っていた……。
だが、前世が28歳で未来からやってきた……?
いや、ずっと結衣は俺の横で可愛らしい顔で……微笑んでいた……
俺の可愛い妹だ。
結衣
『えっと……まあ、私は私で前世のことはもう吹っ切れてますし、どうしようも無いことなので。お兄ちゃん……?』
義勇
「……少し、外に出てくる」
無性に風に当たりたい……。
冷静になろう……。
前世?そんなバカなもの……いや、俺が妹を信じなくてどうする?
言い聞かせろ……妹を信じるんだ。
それに、先程鱗滝さんは嘘ではないと言った。
そうだ、これは嘘ではない。
結衣の話を嘘と疑うのは自分の師範の先程の判断を否定するのと同じだ。
嘘ではないとして、2つ考えられる。
1つは、事実。
2つは……ふたつ、は……結衣が何らかの迷信状態にあるということだろう。
俺はどうしたらいいのだろうか……?
それに対しての返答はなかった。
ただ、また無性に肌寒い風が頬を掠めていっただけだった。
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結衣side
お兄ちゃんが出ていってから、しばらく経ったけど
もうしばらく戻ってこないよね……。
結衣
『私は……冨岡結衣だと……思っています。お兄ちゃんがいる限り、許してくる限り私は……お兄ちゃんの妹で、冨岡結衣でありたいと……そう思います』
なんか、涙が出てきた……。
結衣
『だから、前世とかもう気にしないで欲しいんです。ただ、私は私であったんです。それだけは信じて欲しいです』