第4章 honey.4
「背中流すんじゃなかったのか?!」
「せっかくだからこっちも洗ってあげる」
くにっと歩が胸の突起を緩く摘まんだ。
「っ!」
待て待て待てっ!!
「おい、歩っ!」
「んっ。…何?」
何じゃねえ!!!
ぬるりと肌の上をなぞっていく歩の舌に危機感が一気に増す。
手首を掴んで引き剥がそうとしても、それはなかなか上手くいかない。
しかも、お湯やら石鹸やらでつるつると触れ合う肌が滑る。
「…ねえ真澄?」
囁くようなこちらを伺うような声。
手首を掴んだままで首筋を甘噛みしてくる歩に一瞬動きを止める。
少し甘えてくるこの声が、俺は弱い。
「そろそろ最後まで…やろっか?」
キュッ。
「うわっ?!ちょ、真澄っ!!」
「…頭冷えたか?」