第3章 honey.3
そうか!
体の構造は俺と歩も一緒だから、どっちが突っ込んでもいいってことだ。
「彰…お前すげーな…」
「まっすんはどうしてその発想がないんだろうね…」
「うっせ」
歩は女装男子だが、俺より少し身長が低いし華奢だ。
力も俺の方が上なのだから、こちらが優位なのに変わりはない。
「…よしっ」
「意気込んでるとこ悪いけど」
ガシッ!
「うわっ?!」
「まっすんも華奢だし、弟くんとそんな変わんないんだからね?」
後ろから腰を掴んできた彰の手を払いのけて距離を取る。
「ってか、まっすん弟くんとヤるの前提?」
「……あ」
彰の言うとおりだ。
なんで俺は歩とヤること前提で考えを巡らせていたんだろうか…。
歩に毒された、か?