第3章 honey.3
「なんなら一発ヤってみる?」
「誰がお前とヤるか!!」
くそっ、こいつ俺をからかって遊んでやがる!
終始ニヤニヤと笑っている彰から視線をそらして、ベルトをきっちりとしめる。
…誰が男同士でヤる方法なんて考えついたんだ。
そもそもそこは突っ込む所じゃなくて、出す所だろ。
って、落ちつけ俺。
顔すら分からないやつに怒りを飛ばしつつ、くしゃりと髪を握る。
危うく俺は歩にいろいろと奪われる所だったのか。
彰に聞いていないままだったら、もしかしたら近いうちにでも歩に…。
そう考えるとゾッとする。
これからはもっと警戒心をもたなくてはいけないな、と一人決意していると、それまで黙っていた彰が口を開いた。
「そんな青ざめなくても、まっすんが突っ込んでもいいんだよ?」
「…!」