第3章 honey.3
「…軽蔑…した、か…?」
彰の視線から逃げるように顔を背ける。
男同士であんなこと…。
気持ち悪いと思われても、嫌われても仕方がない。
ただ、彰とは唯一気が合う友達だ。
だから…。
「軽蔑なんかしないって。俺だって男くらい抱いたことあるし」
「……は?」
しれっと答えた彰に頭がフリーズする。
…こいつ今、何て言った?
「ほら、俺って顔いいじゃん?結構男からも好かれてさー、たまに俺好みの男がいたら抱いてんの」
さらっと髪をかきあげた彰は、未だ黙ったままの俺を見て更に言葉を繋げた。
「女と違う抱き心地がまたいーんだよなー。まぁ俺は突っ込む側しか無理だけど」
突っ込む…?
「まっすんが喘いでたってことは、まっすんは突っ込まれる側?」
ちょっ、ちょっと待て!
突っ込む?
突っ込まれる?
何の話してんだっ!
っつーか彰男抱いたことあんのか?!
一気に情報を収集させられたお陰で何が何だがわかんねーんだけど…。
とりあえず、軽蔑はされてねーってことだ。
それが分かった俺は、彰に気づかれないようにほっと息を吐いた。