第3章 honey.3
「そんな真っ赤になって睨んでもダーメ」
ふっと笑う彰に更に顔が赤くなったのが自分でも分かった。
「…なんで…っ」
かろうじて口に出た言葉に彰は頬杖をついて答える。
「実はまっすんの喘ぎ声聞いてましたー!」
「はああああっ?!!!!!」
ピースサインを送ってきた彰の胸ぐらを掴みあげるも、当の本人はけらけらと笑っているだけだ。
「まっすん、いい声で鳴くんだね」
「っ!!」
一瞬にして顔が熱くなる。
くそっ!
…あんな声聞かれてたのか…?
そう思うといたたまれなくり、口を閉じて顔を伏せる。
声を聞かれてたなら反論するのは難しい…。
「…まっすん?」
急に静かになった俺を不審に思ったのか、彰がひょいと顔を覗き込んだ。