第2章 honey.2
…そう言われれば、俺はどう返せばいいのか。
つか、俺のこと遠回しに馬鹿にしてんだろっ!
こいつにわざわざ歩の可愛さを教えてやるのもも面倒臭い。
この場にいればすぐに彰に見せてやるものの、残念ながら歩は家でお留守番中だ。
「見たら分かる」
「ふーん…、やべっあの子ちょー好みっ!」
自分から問いかけてきたくせに、隣のアホは屋上の柵から登校してくる女子生徒を観察している。
こいつ…。
俺はちっと舌打ちをしてから、ふと考えた。
歩は編入試験に受かったのだろうか?
さすがにもう結果は出ているはずだが、何も言わない辺り落ちた…とか?
いや歩の学力は知らないが、この学校の偏差値は結構低いしよっぽどのバカでないと落ちない気がする。
「おい、真澄!見てみろあの子!ちょー可愛いぜっ!!
何年生だろ?見たことねーな」