第2章 honey.2
ぐっと眉を寄せると見上げていた空を隠すようにして、俺の顔を覗きこんできた彰と至近距離で目が合う。
「なんなら女、紹介してやろーか?」
「いらねぇよ。つか近い」
ぐいっと肩を押すと彰はすんなりと隣に座り直した。
「え?男がいい?」
なんでそーなるんだ。
「俺に男とヤる趣味はねぇ」
「なんで?妹くんも男だろ…?」
それとこれとは話が違う気がする。
「…だからって、歩はどっちかって言うと女みたいな認識があるし…」
いや…俺は何を言ってるんだ。
事実、隣に彰がいてもキスしてぇなとかは思わないし。
むしろ気持ち悪い。
おえっと口元に手を当てると彰が首を傾げる。