第2章 honey.2
「ね、真澄ってば!」
肩を乱暴に揺すられる感覚。
折角人が深い眠りについてるって言うのに…。
「真澄!」
……うっせぇよ。
体を反転させて毛布を被る。
ぬくぬくとした毛布の暖かさを感じようと深く顔を突っ込むと頭上からため息が漏れた。
「あっそう。真澄がそのつもりなら…」
…何だ?
急に声色が…。
そこで俺ははっと意識を取り戻したが、時すでに遅し。
「んぅ!!」
ガッと頬を掴まれ、強い力で引っ張られたと思ったら唇はすぐに塞がれてしまった。
「やめっ、…ん…歩…!」
「ダメ。…んっ」
ベッドで寝ている俺の体に覆い被さるようにのっかかっている歩に押さえつけられる形で唇を奪われていた。