第11章 honey.11
それでも俺はー…。
さらっと歩の指先が髪先を絡ませるように頭を撫でる。
それだけで俺の体は小さくビクッと反応してしまうのだから、自分でも重症だと思う。
「少なくとも今は感じてるでしょう?」
ああ、感じてるよ。
否定なんか出来ねぇよ。
徐々に上がっていく体温と呼吸。
これだけの物が揃って否定するのもバカな話だと思うが…。
まだそれだけの言葉を受け入れる事は出来ない。
「ココも…」
そう言って歩は、俺の後ろの穴に指をあてがうとゆっくりと中に沈めて行く。
ぶるっと身震いをしながらも、俺の体は歩の指先を受け入れていた。
「ひっ…ぅ。…っ」
すぐに俺の中は歩の指を深くまで咥え込んだ。
歩はその姿を見て、一瞬不快そうな顔をしたがすぐに指を動かし中をかき乱す。
歩が不快そうな顔をした理由が痛いほど分かる。
あいつに解されたココは、まだその余韻を残しているのだ。