第9章 honey.9
嫌だっ。
嫌だっー…!!
こんなっ…。
こんなっ!!
穢されるような行為ー…。
溢れる涙は止まることなくポタポタと頬を伝い、その表情が生物教師を喜ばせる為だと分かっていても止めることは出来なかった。
「んっ、可愛い…もっと鳴いて?」
そっと俺の頬を撫でる手のひら。
それは大切な宝物を扱うように優しい。
「………っ」
ぎりっと手首に生物教師の指先が食い込む。
痛みに顔を歪め、唇を噛みしめる。
「血が出るよ?…それも綺麗だけどね」
どこまでも変態。
絶対に声は漏らしたくない。
それは負けのようで、ゆっくりと確実に絶頂へと誘う生物教師の手に強く…強く唇を噛んだ。
「っ、んっ…んんっー!!」
鉄の味が口内に広がるのと、熱を吐き出したのはほぼ同時だったー…。