第8章 honey.8
「で、まっすんはどーしたの?…お腹すいた?」
「いや…体が気持ち悪いから…」
「あぁ、お風呂?」
俺がそこまで言って気づいたのか、その後の言葉を続けた彰。
「…ん」
素直にコクリと頷くと、まだ本調子じゃなさそうだね…と苦笑いしながらボソッと呟いた。
まあ確かに、自分でも驚くくらい素直に頷いたものだと思う。
「学校には一応休むって連絡してるから…ね、っと」
彰が言葉を言い終わる前にふわりと視界が揺れると、俺のつま先が床から離れた。
「ぅあっ?!」
「まだ体調が良くないんだからじっとしててね」
軽々と持ち上げられてしまったことに若干の苛立ちを感じたが、歩く度に頭が痛むのでここは彰の好意に甘える事にした。