第8章 honey.8
「そーだといいんだけどねえ」
くすっと笑った彰は立ち上がると教室の扉に手を置いた。
「どこ行くんだよ」
「女の子の相手♥︎」
「…程々にしろよ」
「はーい」
バチッとウインクをした彰はヒラヒラと手を振りながら、意気揚々と教室を出て行った。
急に静かになった空き教室。
先程まで彰が寝転んでいたソファーに体を預けると、まだ微かに残る体温が伝わってくる。
「…はぁ…」
しんとした教室。
埃っぽい匂い。
……やべえ…。
「………っ、ん」
微かに自分の体が熱を持ち始めるのを感じ、俺はぎゅっと目をつぶった。
「はっ…」
一度変な気分になると、中々それは収まることを知らない。
しばらく抜いてねーからな…。
彰は女の相手をしにいったので、しばらくは帰ってこないだろう。
それに今は授業中だから、他の誰かがここにくることもない…。
くそ…。
ぐっと唇を噛み締めてから、俺はズボンのベルトを緩めた。