第8章 honey.8
「ふっ、ん…んっ」
ぐちゅぐちゅ…と卑猥な音を響かせながら、俺は自分自身のそれを手で上下に扱いていた。
溢れる蜜が滑りを良くし、気分は向上し、口の隙間から声が漏れる。
「ふぁっ…ぁ、!」
時折ぐりっと先端を刺激すると体がビクリと反応する。
「ぁ…?」
……なんだ?
そこで俺ははた、と気づいた。
………イけねえ……。
いつもならとっくに熱を吐き出してる頃合いだ。
絶頂に近づいていっているのは感じるものの、到達することが出来ない。
苦しっ…。
イけそうなのにイけないもどかしさ。
指を早めても、何故かイくことが出来ないでいる。
何でだ…?
その時ふと、歩の顔が頭をよぎった。
“真澄…っ…”
……まさか…。
そろそらと指を動かし、シャツの下にそっと忍ばせる。
「んあっ!」
きゅっと胸の突起を摘まむと、まるでその快感をまっていたかのように体がビクビクと反応した。