第6章 honey.6
「ミルクティー…」
「了解!」
…ウェイターはどこ行った。
元に戻った彰がキッチンでミルクティーを作ってくれる。
寝起きの俺とは違い、彰はすでに服を着替え髪も整えていた。
「今日学校行く?」
…行く気ねーくせに。
マグカップを持って戻ってきた彰から、それを受け取り口を付ける。
私服姿の彰は俺の答えなんて分かっているはずだ。
行きたくねぇって俺の気持ちを思って、こいつは俺を起こさなかったのだろうし、私服でいるんだろう。
「お前が女にモテる理由が何と無く分かる気がする…」
ポツリと呟いた俺の言葉に彰は動きを止め、納得のいかないような表情を浮かべた。
「俺よりモテてるまっすんに言われてもなー…」
「?」
俺の方がモテてる…?
その言葉に首を傾げた俺を見て彰は大袈裟なくらいのため息をこぼした。