第5章 honey.5
すっかり暗くなった道のりを歩いて帰途につく。
あれから学校をサボって彰と遊びに行った俺は、久々に羽を伸ばしていた。
甘いモノを食べた後はゲーセンに行ったりカラオケに行ったりして、食事も済ませてきた。
彰と遊びに行くと先々でいろんな女に話しかけられらるが、今日の彰はその全部の誘いを断った。
いつもだったらそのまま消えることが多々あるが…。
俺に気を使ったのだろうか?
考えながら歩いていると、いつの間にか家の前まで辿り着いていた。
…もう寝た、か。
家の電気は消えていた。
この時間だから当たり前といえば当たり前だが…。
カバンの中から鍵を出して鍵穴にゆっくりと差し込む。
音を立てないようにゆっくりと回すと、カチャリとした音の後に玄関が開いた。