第5章 honey.5
「……」
しかし、最近の俺は歩を避けるように生活していたので、食事の時は正直気まずかった。
たまにはいい…か。
「いや、行く。けどまだあと1時間授業あるだろ?」
「んー、今日はサボりで」
わざとらしく顎に手を当て考える素振りを見せた彰だったが、最初からサボる気でいたらしい。
…まあ、今は授業と言う気分でもない。
「甘いモン食いたい…」
「ん、じゃあオススメのとこあるから行こ」
彰のオススメの場所には外れがないが、男2人では入りズラい雰囲気がある店が多い。
だが、彰はそんなのは全くもって気にしないし、顔もいいから浮いた感じにはならないのが利点だ。
行くところも決まった俺は、簡単に夕食がいらない旨を歩にメールで伝え、彰と学校を後にした。