第5章 honey.5
気持ちよくも、制服が乱れた女子生徒が喘いでいる姿を見ても煽られない。
こんな早く終わりにしたいと思ったセックスは初めてだ。
「んっ!ふ、…ぅんっ!」
「はっ…」
塞いだ指の間から漏れる声を聞きながら、俺は何度も柔らかな女の体を突き上げた。
肌を伝う汗。
時折薄く目を開いてこちらを伺ってくる女子生徒。
これが本来のセックスだ。
…そのはずなのに。
くそっ!
なんで脳裏にあいつの顔がチラチラと横切るんだ。
悪いことをしているわけではないのに、何故か罪悪感がこみ上げて来てぐっと強く手を握りしめた。
「んっ、んんーっ!!!」
ビクンッと女子生徒の体が跳ねてキュッと中が締まる。
「はあっ…はっ」
襲って来た疲労感に荒く息を吐き、口を塞いでいた手をのける。
…何故か取り返しのつかないことをしたような気分になった。