第4章 honey.4
心とは裏腹に、体は正直で。
「だめっ…!あゆ、…歩っ!」
「あー、そんな可愛い反応しないで…」
逃げることの出来ない快感を振り切るように頭を振る。
腕で顔を隠している俺には、歩の手の動きに合わせて聞こえる水音だけが伝わる。
そんな俺の腕を歩はそっと外し、顔を覗きこんできた。
「はぁ。俺が我慢出来なくなるでしょ?」
…あゆ、む?
乱れた息で…少し潤んだ瞳で…歩が俺を見ている。
その顔にドキッと心臓が音を立てた。
「んっ。…んぅ」
「はっ…ぁ、真澄…」
優しく唇を重ねてきた歩の舌先が俺のに絡んで、俺は歩の背中に手を回した。
俺の中に激しく出入りする手とは反対の歩の手が、上下に頬をなぞっていく。
すぐそばまで迫ってきた快感に抗う事は出来ない。
…このまま堕ちるのか、俺は…。
「真澄っ…」
「んっ、ああーっ!!」
唇が離れ、互いの口から溢れた吐息がやけに熱かった。