第4章 honey.4
きゅっと指先に力を入れて顔を背けた時、体重をかけるように少し前屈みになった歩の指先がある一点に触れた。
「っ?!あっ!」
ビクンッと大袈裟に体が跳ねて、思わず目を見開く。
何だ…?
今、何が…。
「…ふっ。見つけた」
俺の反応を見て一瞬動きを止めた歩だったが、すぐに笑みを浮かべるとその一点を集中的に指先で攻めてきた。
「やっ、あ!ぁ…あっ!」
「ここでしょ?」
前も後ろも弄られて、意識が飛びそうなくらいに体が感じてしまっている。
喘ぐことしか出来ない口の端からは唾液が零れ、瞳からは涙が零れる。
「やめっ…歩っ…!んんっ」
「ダメ。…真澄、この感じ覚えてね?」
動きを早めながら俺と目を合わせる歩。
「ふざ、っけんな…!ぅあっ!」
一層響く水音に、俺は腕で目を隠す。
その間も歩の手は止まることなく俺に快楽を与え続けていた。