第4章 honey.4
「あんなのヤった内に入らないでしょ。それに真澄まだイってなかったからキツイよね?」
目を細めて笑う歩の笑みにゾクリと肌が震え、先程の熱が蘇り息が上がっていく。
なんで俺っ…抵抗、しないんだ。
「はっ…ぅ」
「真澄っ…」
晩御飯を台無しにしてしまった罪悪感からだと理由を付けて、俺はぎゅっと目を閉じた。
近くで感じる歩の吐息。
布ずれ。
卑猥な水音。
だんだんと日常と化しているこの行為。
男にヤられるのなんて嫌なのに。
こんなことされて甘い声をあげる自分が許せないのに。
「ぃ、やだっ…!あゆ…っ」
「ちょっと力、抜いてて…」
その手に全てを預けてしまいそうになる。
自分の気持ちがよく分からない。
腕で顔を覆って声を押し殺していると、歩が体をズラした。
「…?」
腹の上にあった重みが無くなり、歩は俺の足元に回り込むとぐいっと足を掴んで俺の方に押し上げた。
「なっ?!」
あられもない格好にぶわっと顔が熱くなって慌てて体を起こそうとする。
しかし体を押さえつけられている為、上半身をすこし持ち上げることしか出来なかった。
歩は 片方の足を持ち上げたまま、俺の蜜で濡れた指先に舌を絡める。
「…我慢してね?」
「は…?何言って…」
っぷ。
「?!!!」