第6章 すれ違う思い
そんな折、上弦の参…
柱の実力を持ってしても
生きるか死ぬかの戦いになる鬼の情報を掴み、
階級が高い隊士を10名ほど集め、
討伐に向かった。
その鬼が目の前に現れた瞬間、
殺気、闘気、威圧感…
何もかもが上回っているのを悟った。
俺は、ここで死ぬ。
術式展開、破壊殺・羅針
「…お前、本当に柱か?」
「今まで俺が喰ってきた柱の中で一番弱い」
「弱き者に興味はない。さっさと死ね」
破壊殺・乱式!!
炎の呼吸、肆の型
盛炎のうねり!!
せめて隊士たちだけでも逃がそうと
相手の攻撃をかわす。
「お前たち早く逃げろ…!!」
振り向くとそこには、
人だったはずの肉の塊が
ゴロゴロと転がっているだけだった。
そんな馬鹿な…!
攻撃は弾いたはずなのに…!
「弱い、弱すぎる。こんな奴が柱とは
鬼狩りも廃れたものだ」
刀を握る手が震えて
切っ先が定まらない。
破壊殺・脚式 流閃郡……!?
雷の呼吸、弍の型
稲魂!!
「おい!煉獄!!
何をしている!!
戦う気が無いなら邪魔だ!去れ!!!」