第7章 追憶~約束~
セイカがラングレー基地に入ってからしばらくが経った。
ATXチームが結成されてからというもの、あちこちの基地から新型PTのテストパイロットになり得る人物を選抜していたのだが―。
「貴様らッ!それでもパイロットか!戦う事を躊躇した時点で負けだ!!」
『は、はいっ…』
『りょ、了解です…!』
ゼンガーは必ず新しくやって来るパイロットの能力を試すために実弾を装填した実機テストを行っていた。
「ハーイ、状況終了でーすっ」
セイカは実機テスト終了の合図を出す。
テスト中に収集した各パイロットの戦闘モーションデータをゼンガーに渡した。
「パイロットのみなさん、おつかれさまでしたー。これから選定に入りますので1時間後にブリーフィングルームへ集まってください~」
ゼンガーは戦闘データをモニターに映すと、厳しい眼差しでそれに目を通す。
ATXチームもその場に揃っていたが、彼の様子からして結果は見えていた。
今回参加したパイロットは全員失格。
これで何回目だろうか。ゼンガーの目に留まる者はなかなかいないようだ。
しかし、メンバーであるエクセレン達もそれは理解しているらしい。
「あらら、やっぱりダメだったわねえ」
「簡単には見つからないものなんですね」
「え~、ブリットだってギリギリだったんじゃないのぉ?」
ついこの間新しくATXチームにやってきたブルックリン・ラックフィールド、通称ブリットは同じように実機テストでゼンガーに認められチームに加入したばかりのニューフェイスだった。
年齢もセイカに近いので、割とフランクな関係である。
「う…ま、まあちょっと危うかったかもしれないけど。ところでATX計画のPT開発って今はどうなってるんだ?」
「まだ完成してないよー。一応2機プランが出てて、1機目を近いうちに組み上げる予定なの」
すっかりATX計画の関係者となっているセイカはマリオンの下で開発に携わりながら、整備員としての仕事もこなしており、なかなかのハードスケジュールだったりした。
最近ではそれに加え、司令部でオペレーターの勉強もしている。
何故一人でそこまで仕事を増やしているのかと言うと、それには理由があった。