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せくしぃろまんすうぇぽんすとーりー(仮)

第6章 追憶~出会い~


「す み ま せ ん」

作業している整備員に聴こえるように腹から声を出した。
その場にいた数人は振り向くと、怪訝そうな顔をしている。

「なんだ嬢ちゃん、ここは危ないから出て行っ」

「そのコの右足パーツを取り替えてあげてっ。上手く動けないって言ってるから」

「はぁ?悪いが作業中なんだ、お父さんとでもはぐれたのか?」

あれ?言葉が通じない…言語が間違ってるわけじゃなさそうなのになぁ。
違う、こう言っても【ここで】通じるわけないんだ。
それどころか子供のような扱いをされているのに気づいて、すぐ自分のモードを切り替える。

「だーかーらー、右足の関節パイプを見なさい!駆動音に気付かない?パーツ取り替えないとダメだって言ってるの!」

雰囲気の変化に気づいた整備員は少したじろいだが、作業している意地があるのか負けじと反論してきた。

「お前どこから入ってきた?ここは軍に所属してる人間以外は立ち入り禁止だ。早く帰りな!」

「わからないなら、あたしにやらせて!このままじゃこのコがカワイそうだもの」

「何を―」

「すまんが、見てやってくれないか?」

更に口論がヒートアップしそうな所をそう言って止めたのは、なんとゼンガーだった。
その場にいた整備員達は少し納得いかないような様子だったのだが、彼に逆らう事はせずに渋々右足の調子を見に行くとすぐにその表情には困惑の色が見えた。

「まさか…」

「見落としたはずは…あいつなんでわかったんだ?」

今度は一斉に少女に視線が注がれる。
やはり機体の脚部に異常が生じていたのだと判明したようだ。
彼らの様子にホッと胸を撫でおろし、青い機体の前に立つと背伸びをしながら機体にニコリと笑いながら話しかける。

「よかったね、気づいてもらえたよー!…このコの事、よろしくお願いします。スラスターの調子も少し悪いみたい」

目を丸くしている整備員達に手を振りながらゼンガーの所に駆け戻る。

「行こう、親分」

「何故PTの調子がわかったんだ?」

「PTって言うんだね。右足の関節パイプが損耗してたの。そのせいで稼働する時に微かに嫌な音が出てて…あとあのコも訴えてたから」

すると、背後から再びさっきのような念が届く。
けれど先程の訴えとは違うものだった。

≪…アリガトウ…≫

それを返すように今度は青い機体に手を振ると歩き始めた。
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