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せくしぃろまんすうぇぽんすとーりー(仮)

第6章 追憶~出会い~



何故そうしていたのかわからない。
きっとその時、自分が助けないとという気持ちに突き動かされたんだと思う。

そして、動いてしまった結果だった。


目の前には既に崩れ落ちた港町。
そこを蹂躙していた、大きな虫型の機体。
確か、エアロゲイターと呼ばれていた。
瓦礫の合間を縫うように素早く移動しながら生存者を探す。

けれど、既にわかっていた。生き残っている人がもう、ここにはいないことを。


生体反応を確認してか、虫型の機体はこちらに照準を定めてきた。
一機だけかと思いきや数機出てきたので思わず身構える。
瓦礫を盾にするにも、攻撃を受けてしまえば瓦礫もろとも木っ端微塵だろう。
だから、あえて開けた場所まで走った。
足の速さには自信があったけれど、相手は自分よりも大きなロボット。追いつかれるのも時間の問題。


しかし“感覚”が間違っていなければ―



『一意専心ッッ!!』


虫型の機体とは別の方向から、声が聴こえた。
近くにあった岩場に急いで隠れると、すぐ側で戦闘が始まった。
激しい戦闘が繰り広げられていたが、割とすぐに静まり返る。
ただ、大きな影が岩場に迫ってくるのを感じて恐る恐るその正体を確かめるために身を乗り出す。


青い機体がそこにあった。
虫型の機体とは全く別の、初めて目にした機体。確かゲシュペンストと呼ばれていた。

目をパチパチしていると、その機体の胸部コックピットから人が出てきた。
現れたのは、銀髪のやや強面の男の人。


「怪我はないか?」


機体から降りて来たその人は、こちらに手を差し伸べてくれた。
自分を怖がらせないように機体から降りて来てくれたんだと気づいた。
とても強くて、とても優しい人だと…“感覚”でわかった。


「すごぉい!!初めて見たあー!!!」


嬉しくて思わず感激の声を上げてしまった。
彼は少しこちらの様子に驚いていたけれど、すぐに平静を取り戻したようだ。

大丈夫という意味も込めて、自分の名前はセイカ・タチバナだと名乗る。


それが…【ここでの自分の名前】だから。
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