第1章 ATXチーム
パーソナルトルーパー、略してPTと呼ばれる人型起動兵器。
簡単に言えば、人が乗れる二足歩行の出来る大きいロボット。
TC-OSによって最小限の操作をすることでパイロットの意図に応じた行動をすることが出来る。
ゲシュペンストは人類が初めて完成させたPT。
コストやその他諸々の問題があって生産や配備は遅れている為、連邦軍は戦車や戦闘機を未だに主力としているがラングレー基地には少なからず配備はされていた。
その白いPTはブリット専用機であるゲシュペンストMk-ⅡタイプTTである。
すぐに彼から通信が入ってきた。
『こちらアサルト3、敵機を引き付けている間にT3はここから脱出を!!』
「わかった。最大戦速でこの空域を離脱するよ?」
「了解!」
セイカは素早く操縦席に腰掛けると、現在の時間を確認する。
ラングレー基地に戻る時間を大幅にオーバーしている。
「やばいなぁ…ぜーったいハカセに怒られるぅ」
「セイカさん!敵機が!!」
何処からともなく1機のバグスが猛烈な勢いでこちらに迫ってきた。
どうやらブリットが相手をしている所からすり抜けてきた一機のようだ。
そのまま体当たりするつもりだろうか。
『しまった!』
「うわあああああ」
「わぁ!…ちょっと、舵をこっちに回して!」
と言ったものの、パイロットはパニックに陥っているようでセイカの言葉が耳に入っていなかった。
敵は既に攻撃せんと迫っている。
このままじゃマズイ、かも!?
そう思った矢先に、突如不思議な安心感と共にタウゼントフェスラーに向かってきたバグスが目の前で真っ二つになった。
瞬間、セイカはそこにやって来ただろう援軍へ向けて通信を繋げた。
きっと向こう側には相当自分の顔がアップな状態で映し出されていることだろう。
「おやぶーーーーーんっ!」
『こちらアサルト1…無事のようだな、セイカ』
レーダーからも肉眼からも確認できた味方機は3機。
青いゲシュペンストMk-Ⅱが2機、これは訓練で使用されている量産型のもの。
それよりも一際巨大な機体が1機。
北米コロラドにあるオーバーテクノロジーの総合研究機関…ビアン・ゾルダークによって設立されたテスラ・ライヒ研究所。
そこで造られた特殊人型起動兵器、グルンガスト零式である。