第5章 決意
アイドネウス島…
新西暦179年に謎の隕石であるメテオ3が落下した場所。
今はディバイン・クルセイダーズの本拠地でもある。
「ヒリュウ改は、北米ラングレー基地を脱出。何処かへ去ったようです」
総司令部にて報告をしているのはトロイエ隊の隊長、ユーリア・ハインケル。
そして、報告を受けている金髪の美青年はエルザム・V・ブランシュタイン。
コロニー統合軍のエースパイロットで戦闘指揮官を務めている人物だ。
「我が友、ゼンガー・ゾンボルトらしからぬ決断だな。
あるいは…あの男を説得できる人物がいたということか…
どうやらラングレー基地の人材の優秀さはわが軍に我が軍に匹敵していたようだな。…惜しいことをした」
エルザムもゼンガーと同じく特殊戦技教導隊の出身で、旧知の仲。
ゼンガーの性格を知っている彼にとって、ラングレー基地を脱出したという情報は予想外の事だった。
「我らやDCの意思に従わぬのであれば、倒すべき敵であることに変わりはありません」
「…ふ、お前はこの戦いの本当の意味を知らぬのだ。我が弟のようにな」
「実は、あの方と一戦交えました」
「気にすることはない。奴はブランシュタイン家との縁を切った男だ…私も覚悟は決めている」
エルザムには考えがあった。
来るべき戦いの為に、中核戦力になり得る存在であるヒリュウ改を確かめなければならない。
その為に…ゼンガー・ゾンボルトを味方に引き入れることである。