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【ツイステ】恋と愛と夢王国【R18】

第10章 【レオナ】午後の幸せ


「レオナさんっ、お届け物っす」

ラギーの声で、レオナはゆっくりと起き上がり彼から紙袋を受け取る。ラギーはレオナに抱きかかえられていたサユに視線を移した。

「監督生くん、昼飯は?」

自分の分の昼食を頬張り始めたラギーは、レオナの身の回りの世話をしながら食事をしており、いつもの事ながら感心してしまう。

「私はもう済ませたので、大丈夫です」

そう答えて、食事が終わるまでの時間読書をして過ごすサユ。
食事をぺろりと平らげたレオナは、今度はサユの柔らかな太腿に頭を乗せて再び目を瞑った。

「午後も、さぼりっスか?何のために学校来てるんです?」
「午後は!だ」
「威張れないっスよ、そんなの」

ラギーは後片付けをしながら、レオナに小言をぶつける。ついでにサユにあれこれ頼んで、自分は昼休みのちょっとしたアルバイトに向かっていった。

「ラギー先輩、忙しいですね」
「ああいう性分なんだろ」

他愛のない話をしながら昼休みの時間を過ごし、午後の授業に向かわなければならないというサユを抱き寄せたレオナは不敵な笑みを浮かべて彼女の耳元で囁く。

「サボりだ」

彼の低音がサユの背筋をゾクリを震わせた。
レオナは何食わぬ顔をして、頬を染めた彼女の顎を持ち上げるとそのまま唇を撫でる。
自然と開かれた唇に親指を挿し込んで、サユの口内の温度を確かめるとフンッと鼻を鳴らした。

「そんな顔すんな」

レオナはそう言って立ち上がると、サユの手を引いて彼女も一緒に立たせる。
行くぞと一声かけて歩き出せば、彼女もその後をついて行き、午後のサボりは確定事項で、有無を言わせぬ第二王子は上機嫌で自分の部屋に向かうのであった。
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