第4章 【トレイ】Eat me②
身体を合わせ、唇を重ね、何度も何度も絡まり合って溶けていく。それを繰り返している間、何度も絶頂を感じるサユと、彼女を堪能するトレイ。
「トレイ先輩……もぅ……ムリっ…」
やっとの思いで声に出したが、トレイの動きは止まらない。
サユのナカで大きく脈打つカレ自身を再度締め付けてしまえば、やっと彼の欲が吐き出された。
熱い彼の欲が自分の中で広がっていく様子を感じ、サユは再び彼を締め付けてしまう。
「まだ、足りないのかい?」
ナカに挿入されたままの体勢で、トレイが軽く動きを見せ、サユの身体がビクッと反応した。
体内と思う気持ちと、もう体力が残っていないという疲労感がせめぎ合う……しかし口から出てしまいそうになるのは彼が欲しいという気持ちの方な気がしてサユは研磨位に口をつぐんだ。
「無理をしなくてもいい」
チュッと優しい口付けが落とされる。
トレイはズルリと自身を彼女のナカから引き抜くと、一旦彼女から離れて脱ぎ捨てたジャケットを探り出した。
彼が離れてしまった事に、寂しさを感じたサユであったが、身体の火照りがぶり返しそうで、身体をトレイと反対の方向へ向ける。
程なくして、ベッドに戻ってきたトレイは彼女を背後から抱きかかえ再び髪や首筋へとキスを落とし始めた。
媚薬の余韻が残っており、また快楽の波がやってくると思い、サユが身体を強張らせると、トレイが自分の方へ向くようにと囁きかける。
怠い身体を反転させたサユの額に自分の額をくっつけたトレイは、ニコリと笑顔を見せた。
「サユ、もう二度と得体の知れないものは口にしないと誓ってくれるかい?」
トレイからの言葉に、自然と頷きを見せれば、口移しで何かを口内に運ばれる。
甘いキャンディーの様で、柔らかい果実のようにも思え、あっという間に溶けてなくなったそれを飲み込めば、驚くほどにスッと熱が冷めていく。
それと同時に、サユは意識を飛ばした。