第22章 ボツ話②俺の彼女紹介します(銀魂・山崎)
「邪魔すんなよ!」
「…あァ?なんでィいきなり飛び出してきていい度胸してるじゃねェか」
沖田隊長はそう言ってその影…もとい少年の首根っこを掴んで持ち上げた。
ガシャン
重い音を立てて何かが地面に落ちた。
それにはそこにいた一同、みんな見覚えがあった。
魚のうろこのような模様の白い刀。広川という死んだ隊士の持っていた刀だった。
「あの女は俺の父ちゃんの仇だ!あいつのせいで父ちゃんは死んだんだ!!そうだろ!」
空中でジタバタともがきながら広川の息子らしき少年はわめいていた。
「…墓場で仇なんて物騒な言葉つかうんじゃないよ、慎太」
さっきまでののほほんとした雰囲気とは一変。国立大師は少年に向かって冷たく言い放った。
その言葉に、思わず俺まで背筋が凍ってしまった。
事実はいつも…想像するよりずっと複雑なものだ