第20章 ボツ話・めっちゃ途中(ぬるい裏・銀魂・阿伏兎)
「あの…、見、見ないで欲しいですけど」
ぎこちなく踊り始めた私を、椅子に腰掛けたまま楽しそうに見る阿伏兎。
「気にしないでどんどん踊っていいぜェ。おとうさんは娘の晴れ姿がみたいだけなんだよ」
お父さん、目がいやらしいです!そんなお父さんいや!
この浴衣けっこうきわどいし、着崩れるし…。
失敗して転ぶことがけっこうあるので、そのたびに一生懸命着崩れを直すのだが、阿伏兎の視線がいやらしくて気になる。
「もう!私ほかの部屋でやります!」
あまりにも気が散るので、私は自室に戻ってやることにした。
部屋を出ようとすると、
「お嬢、襟が乱れてるぞ」
と言って、目の前に立って襟を直してくれた。
きれいに合わされていく襟に視線を移した瞬間、パッと襟を二つに割られた。
「!や」
隠す暇もなく、阿伏兎が私の首筋を胸に向かって唇を這わせる。
「ちょっと、阿伏兎…!」
「…お嬢は、もっと男に対して警戒心がないとだめだな、男はな、みんなこういう生き物なんだ」
帯に手をかけながら机に押し倒される。
抵抗しようにも力じゃぜんぜんかなわなくて、このままじゃ、本当に…
「あ、あぶと…
本当に…?」
しゅるりと音を立てて緩んで行く帯を感じながら、丈の隙間から侵入してきた手を掴んで、私は阿伏兎に最後の懇願をした。
「誰かにとられる前に、手に入れたい。嫌か?」
私の懇願に、阿伏兎は動きを止め、私に聞いた。
「嫌じゃ…ない、け・ド」
最後まで言わせてはもらえなかった。
激しくキスをされて、そのまま脱がされて。
息つくまもなく