第12章 落ちている人形を拾ってはいけない(ヘタリア・アーサー<英>)
「え!」
しかし家についてやきとりの紙袋を開けると、そこには…やきとりのたれまみれの例のブリ天のぬいぐるみが入っていた。
ひぃぃぃぃxxxxxx
私は恐怖で凍りついた。
そして、今まで聞いた数々の怪談話が頭の中を駆け巡る。
ままま待て!冷静になれ、私!
もとあったところに戻すんだ、何事もなかったかのように!そう、それしかない。
きっと何かの間違いで、やきとりの袋に入っちゃったんだ。
そう己に言い聞かせ、私はむんずとブリ天人形を掴んだ。
「痛!もっと優しく掴めよばかァァァ!」
しかし、そいつは薄汚れた左手で私の手を押し返してきた。
「!!!!!!!????」
もう、言葉もでない。
驚きが恐怖に勝り、頭が真っ白になった。
え?え?え??
「お前!俺の名前呼んだだろ?認知しただろ?だろ?そうだろ?そうだと言ってくれ!」
「えっと…某国擬人化漫画のとある島国キャラさんであることは認知しておりますが」
「そうだろ!よし、じゃあとりあえず俺に紅茶を入れろ」
「こ、紅茶…?あったかな…」
私の頭はまだ混乱していて、言われるがままに戸棚へ紅茶を探しに行った。