第12章 落ちている人形を拾ってはいけない(ヘタリア・アーサー<英>)
ファ●ブでDVDを借りた帰り道、私はブリ天の人形を拾った。
~落ちているぬいぐるみや人形を拾ってはいけない~
いつもとは違う道を通って、スーパーに寄ってやきとりを買った。
DVDの袋、やきとりの袋、二つの袋を持って公園を突っ切って行こうとした。
そこで一本やきとりを食べた。
そして串を捨てようとアルミ製のゴミ箱のある一角へ向かうと、そこには…汚い天使のぬいぐるみが捨てられていた。
「あ…これってアレかしら。アーサー。アーサーじゃん」
某国擬人化のブリ天。
ボンドで黄色の毛糸か何かが頭につけられていて、目には緑色のボタンが無造作につけられているだけだが、なんとも言えないアーサー感が出ている。
なんだか哀れ。
捨てられている→かわいそう→拾って繕ってあげよう→そして再びもとあったところへ戻す
あれ?結局ゴミ箱いきじゃねえか。拾わないけど。まずその選択はない。
そんなことを考えて、私はにやにやしながらゴミ箱に串を投げ入れた。
そして当初の予定通り公園を突っ切って家へと帰って行った。