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銀色の夢(銀魂・ヘタリア短編夢)

第2章 whaaaaaat!(山崎/男装ヒロイン)


コイビトの条件…かぁ



俺は今、副長の部屋の、没収された雑誌を立ち読みしている。
まあ、女性誌だね。
男だとちょっとあのコーナーで立ち読みはしにくい、でも読んでみるとたまにおもしろい記事があるんだよな。ファッションとかはまるで興味ないけれど。



ときどき没収される女性誌。いつも同じ奴なのかな。
そこでその、『コイビトの条件』って記事を見つけたんだけど、女性って結構シビアだよね。やっぱ愛だけじゃだめなのかな。
なるほど、女ごころをちょっと分かったような気持ちになってきた。





「あの…その雑誌…」
副長の部屋をちょうど通りかかった隊士がいた。
「うわあ!えっと…君はたしか一番隊の国立くん…!だったよね?」
やばいところを見られた。副長に言われたらすっげえ怒られる。マジ殺される。
「そうです。…山崎さん、あの、それ…」
「うっわ、あ、あの、ちょっとこれは…!俺、ちょっとこの雑誌の下に副長に頼まれたものを…置いたと思ったんだけどなーーー!」
しかもちょっとなんかこの状況はずかしいぞ!よりによって立ち読みしてたのが女性誌だし!マジで穴があったら入りてー。
「…あの、それ。俺のなんです」
「だからね…え?」
「その雑誌、俺の私物なんです…」


何この状況。
国立くん、何しにここに来たの。


俺の疑問を察したかのように国立くんは話し出した。
「…雑誌の中に…母親からの手紙を挟んだままにしていて…挟まってませんでしたかね?」
少し緊張した面持ちで言った。
「そうだったのか…ちょっと待ってて」


先ほど急いで閉じた雑誌をパラパラとめくって行くと、あの『コイビトの条件』のコーナーの次のページに挟まっていた。
どこか不安げな表情の彼に、俺は笑って言った。
「多分副長は手紙読んでないと思うよ。あの人、そういうことしない人だから」
「まあ、読まねえけど。
お前らこそ勝手に俺の部屋に入ってんじゃねえよ!」
「「うわあああああ!!!」」
気配なく背後から副長の低い声が聞こえて、俺と国立くんは同時に叫んで猛ダッシュで部屋から逃げ出した。
「こらああ!待て山崎、国立!」
背後から怒声が響き、俺たちは休みなく逃げ走った。





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