第10章 ぼろぼろTODAY(銀魂・銀さん寄り逆ハ―)
山崎に案内されて会わされたのは3人の人物。
(・・・見たことあるな・・・)
もしかして、近藤さんと土方さんと沖田さん?
なんか・・・大変なことに巻き込まれた、ような。
しかもエセ拝み屋3人組の説明はあまりにも不自然。
その上山崎にボディーブロー食らわした。
・・・もう、逃げたい。
「工場長の霊が入りました~」
山崎、哀れ。いや、そんなこと言っている余裕ないけど。
「・・・ちょ、ちょっと私、トイレに・・・」
ずらかろう。さっさとずらかろう。
「三蔵厠か。俺も行く。トシは?」
げ!来んなぁぁぁぁ!!!
「いい年こいて一人で厠にも行けねえのか!!!・・・俺も行くけど。・・・なんだ総悟その目は」
「もーれーるーーー」
もめている間ににげよっと!!
沖田さんと土方さんが話している隙に走り出した。
「あ、待て!そっちは厠じゃない」
近藤さんがそう言ったその時、殴り合いに発展していた銀さんたちの変装が取れた。
・・・・。
銀さんたち三人は木に吊るされ。私は遠巻きに見ていた。
「なんでキムチは吊るされないアルかーーー?」
「・・・まともそうだから」
近藤さん、ありがとう。いやまじで。あの仕打ちだけは堪忍だもん。
「私はただの一般人です。ものすごくノーマルです。サインボールを捜しに来ただけで・・・」
「サインボール・・・?」
「ええ。万屋に依頼したんですけど・・・」
想像したより話のできる人たちみたいなので話を聞いてもらった。
「・・・この辺では見ないな。どこいらで投げたか分かるか?」
近藤さん、親身になって聞いてくれた。
はあ、最初っから真撰組に相談すりゃ良かったよ。
「えっと、宿舎みたいのが見えました」
「あっちのほうか」
近藤さんと話していると3人はやっと下ろされた。
「あ、俺、厠行きたいんだった。ちょっと待ってて」
神楽ちゃんと一緒に厠に行ってしまった。
「探してもらうのはなんか申し訳ないし・・・、場所教えてもらえば私1人で探しますけど・・・。今真撰組大変そうですし」
というまともな発言が良かったのか、土方さんに無言で肩を組まれた。
「く、苦労してるんですね・・・」
「・・・サインボール探すぜ、総悟」
土方さんの目に涙が光っているような気がしたのは私だけでしょうか。