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【NARUTO】雨の降る夜は

第5章 流星雨





「ちゃん、決まった?」

『へ?』

あれからよく船瀬屋に来るようになっていたカカシ。


今日もまた、任務終わりに遊びに来ていた。
何する訳でもない。最近は本を読む訳でもない。


ただ空気のように座っているだけの時もあれば、をお茶に誘って2人でまた雨を見たりする日がここ1ヶ月ほど続いていた。

カカシにとって元々気になっていた女の子。話してみると気さくで詮索もしない。どうも心地よくてつい店に寄ってしまっていた。
一緒にいる時間が穏やかで、心が癒される。
それは擦れていく心を取り戻すかのような時間だった。

2人向き合い今日はアキオお勧めの茶を飲む。


「だから、お礼。」

『そんな気になさらなくていいのに。』

「気を使ってるんじゃなくて、俺の気持ち。」

『う〜ん、そうですねぇ…』


とは言っても、も咄嗟に何か人にお願いするようなことも無い。
しばらく悩むと、ふとある本のことが浮かんだ。

【惑星のかけら】という、幼い時の友達が落とした星のカケラを頼りに月の舟に乗り込み、様々な星座や惑星にあやかった土地を巡って友を探すという物語だ。

先日その本に出会い、は作者の書く美しい星々に胸を躍らせて夜を過ごしていた。


「あのカカシさん、私夜空いっぱいの星っていうのを見た事がないんですけど…。」

「この辺明るいもんね。分かった。じゃあ星を見に行こう。」

『良いんですか?』


頼んでおいてなんだが、男性と2人で夜に歩くというのはまるで恋人みたいだし馴染みの客に頼むもんでも無い。
口に出した後で気がつき1人気まずくなるが、カカシは随分乗り気なようだった。

「良いよ。明日なら俺非番だから、急に任務が入らなかったら行けると思う。船瀬屋も定休日でしょ?」

『はっ、はい。』

「じゃあ決まりだね。」


カカシのニコッと人当たりのいい緩い微笑みには何も反論できず流されるままに頷く。
明日のことを想像して、ドギマギしてしまいカカシからそっと足元に視線を落とした。










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