第5章 体育祭!!
肝心の風磨はとても面白そうな顔をしていて、2人を相手にしていないかのように優雅に飛び続ける
「答えないなら"俺の"充希に手を出すなよ、"俺の"なんだからさ」
その明らかに"俺の"を強調した風磨の言葉に、2人の雰囲気が変わりだした
風磨もそれを感じ取ったはずなのに、どこか腹黒そうな笑みを浮かべて話し続ける
「この子は俺のもんなんだよね〜
充希の彼氏は俺だけ
将来お嫁さんにするって決めてるんだから部外者はとっとと失せろよ」
(うわ、風磨がついに本性現した……)
口調が変わり見下すような目線を向ける風磨
これは彼の本性及び挑発だ
そして風磨自身の得意技
これを向けられて平然といられる人はそうそういない
そしてこれは2人もまたしかり
爆豪君が舌打ちをしてはパチパチと火花を散らせ、轟君はとてつもない量の冷気を放ち続けている
「はぁ……」
「なに?空の旅つまんない?」
「風磨……覚悟しておいた方が良いよ」
「あの2人は強いって?
大丈夫だよ、俺だって無闇にイラつかせるような馬鹿な真似はしない」
「それはそうだけど…」
「じゃああいつらに勝ったら嫁に来てくれる?」
「はい?だからなんで……」
「上等だァ!ぶっ殺してやるよスカし野郎!!」
「後悔しても知らねえぞ猿飛」
「え、ちょっと2人とも…」
断るつもりだったのに何故か2人が乗ってしまった
慌てて風磨に「やめて」と言おうとすると
《おおお!!聞いたか皆?!!
A組最強の名を冠する2人とB組期待の新星猿飛が充希をかけて勝負するぜぇぇ!!》
「ちょっとマイクさん!何勝手に決めて……!」
《猿飛が勝てば充希は猿飛の嫁に!2人が勝てば……え〜っと、どうするんだっけ?》
「俺がコイツを嫁にしたらぁ!!」
「また肉じゃがを作ってくれ」
《うおおおおぉ!!!爆豪並びに轟も嫁宣言!!
さすがは爆豪!!男らしいなお前はぁ!!
それと轟!!それはアレか?!"これから俺のために毎日味噌汁を作ってくれ"という遠回しのプロポーズかぁ?!!》
ビキッ(#^ω^)
「マイクさ〜ん?」
《良いぜ良いぜ!青春しちゃえよお前ら!!
美少女天使・糸仲 充希をかけたこのレース!!一体誰が勝利を手にするんだぁぁ!!》