第5章 体育祭!!
「そう喜ぶなって」
「喜んでない!!」
「ははは」
(なんでここにいるの!?しかもなんで雄英の体操服来てるの!?)
風磨は今、雄英のピタッと体に張り付く服を着ている
おまけにちゃんとコースを走っている
つまり
「俺、転校したんだよ
アメリカからこっちに来て、雄英高校1年B組になった」
「………………」
「えっと………」
「………………」
「充希?」
え?
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?」
「ええ?そんなに驚くー?」
「な、なんで言ってくれなかったの!」
「サプライズだよサプライズ」
「そんなのいらない!」
もはや驚きしかしない
来るとは予想していたけど、まさか"転入して来る"なんて
《おぉーっと!これはなんだ?!
男子生徒が普通科C組糸仲 充希をお姫様抱っこしているぞ!
あの王子様は一体だれだぁ?!》
《猿飛 風磨
アメリカから帰ってきて編入してきたB組生徒だ》
《なんだとミイラマン!?》
相澤先生とマイクさんのアナウンスによって風磨が紹介される
急に1位に躍り出て、しかも女の子を抱えて空を飛ぶ風磨が目立たないはずがない
"アメリカからの帰国子女"という事で皆釘付けだ
生徒達からも観客席からも、女子の黄色い声が上がり続ける
《すごいぞ猿飛 風磨!!
個性を駆使して2位との距離を離していく!!
これはまさに風の王子だぁ!!女子生徒もキャーキャー言ってるぜ!!
灰色のプリンセス!今の気持ちは?!》
「ちょっと、降ろしてよ!」
「暴れるなよお嬢さん」
「私を!降ろしなさい!!」
「やだ♪」
「風磨ぁぁぁぁぁぁぁ!!」
《完全に2人の世界だ!!
イチャイチャしやがってコノヤロウ!!
青春してるなお前ら!!》
《おいマイク、泣くな鬱陶しい》
《俺だって!俺だって青春してぇんだよコノヤロウゥゥ!!》
《分かった分かった》
そんなアナウンスが繰り返される中、充希と風磨はあらゆる障害物をクリアし、1位に向けて空を飛び続けていた