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【ヒロアカ】ヒーロー嫌いの雄英生徒

第5章 体育祭!!



「聞きたいことがあるんだけど良いか?」

「え、ええ、どうぞどうぞ」


促すと、心操君は話し出した

「お前、ネットマンって知ってるか?」

(!)


思わず反応してしまった
なぜ彼が父を知っているのだろう

父はあまりにも無名で、知ってる人なんてほとんどいないはず


「…………」

「知ってるようだね」

「さあ?何のことでしょう」

「とぼけるなよ、俺の個性で答えさせても良いんだぜ?」

「んー、まずなんでそう思ったか聞かせてもらっても良いですか?」

「お前の髪色と個性だ」

「へ?」

「ネットマンは灰色の髪をしてた
お前と同じ、紐を操る個性だった
まああの人は紐だけじゃなくて糸とかも使ってたけど」

「…すごいですね、そこまで知ってるんですか」

素直に感心した

"ネットマン"を知る人なんていない
無名の、しかもチャンスに恵まれなかった父は、ヒーローとしては哀れで惨めな人生を送ってきたのだ


(どこまで知ってるんだろう……)


低い声色で心操君が言う

「で、お前とネットマンはどういう関係なんだ?
まさかお前は、あの男の娘なのかい?」

「……そうですよ」

「!」

「私の父はネットマン
無名のヒーロー、網男です」

「じゃあお前の個性は…」

「はい、念力じゃありません
父よりも強力で、使い勝手の悪い個性です」

「………」

心操君は、少し目付きを鋭くして見つめてきた

まあ、普通科にヒーロー向きの個性を持つ人がいるなんて、彼にとっては悔しいだろう
相澤先生から聞く限り、彼もなりたかったようなのだから


(………………)


もういいや

バレたのなら「姉の顔」を使う必要も無い



だから












「じゃあこっちも聞きたいんだけど良い?」





そう、言った


敬語じゃなくて、普通の言葉遣いで



急に話し方を変えた私に、心操君は目を見開いて驚いた

「…それが素なんだね」

「あはは、猫被ってると色々都合がいいんだよ」

「ふぅん、で、お前が聞きたいことは何?」

「なんでネットマンを知ってるの?
あの人は"名もなきヒーロー"の1人だった
無名の、しかも全然活躍出来なかったヒーローを、どうして関係のないあなたが知っているの?」



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